きみに、好きと言える日まで。
「入る?」
「……え?」
「耀太の部室」
耀くんの全てがここに詰まっている。
迷うことなんてなかった。
「……うん」
ゆっくり足を踏み入れる。
中は誰もいなくてがらんとしていた。
千夏先輩を中心としたマネージャーさん達が掃除しているんだろうけど、かなり雑然としていた。
エッチな雑誌も放置されているし、年季の入った落書きもたくさんある。
「ここ、耀太のロッカー」
「うん」
指されたロッカーへ近づく。
【八神耀太】
ゴム印で押された名前のプレートを見て、そっと触れた。
耀くんが、毎日触れて
毎日汗を流してた
……耀くんの場所……。
涙が、溢れそうになった。