きみに、好きと言える日まで。



その後


この部屋は沈黙に包まれた。



窓の外からは、ホイッスルの音が聞こえてくる。


俺が、もう二度と戻れない場所───…




まひのことだ。


まひはきっと自分を責める。



『お守りなんて渡さなければ……』


きっとそう言って、自分の行為を悔やむんだ。




「クソッ……」



握ったこぶしが冷たい床を響かせる。



「……だからあんなに羽鳥、動揺して……」



すべての意味を悟った拓弥が、声を震わせた。



「もっと……早くに取りに来るべきだった……」



何をしてたんだ、俺はっ……。



「ごめんっ……俺、なにも知らないで羽鳥をここへ……」

「拓弥のせいじゃない。俺が……悪いんだ」

「けどっ……」


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