きみに、好きと言える日まで。

何も知らないでお見舞いに行って。


長い入院生活までさせて。


その原因を作ったあたしのこと、

耀くんはどう見てたの……?



憎んでるよね。

恨んでるよね。



───あたしのせいだから。



『これから私達は、相手の方のために出来る限りのことをしなくてはいけない』



あたしが、耀くんの自由を奪った。


お守りなんて渡さなければ……。



笑顔なんて作りたくないはず。

笑いたくなんてないはず。


そして、あたしの顔なんて見たくないはず。



───ガタッ。


いてもたってもいられなくて、席を立った。



「ちょっと、まひろっ!?」



凛ちゃん呼ばないでっ……。


脇目も振らずに教室を飛び出す。


耀くんのいる教室にいることが、耐えられなかったんだ。

< 236 / 372 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop