きみに、好きと言える日まで。


「白状しなさいよっ!」



……知りたくない。



「それは……」



言いにくそうに泳がせた視線があたしとぶつかる。


……が、すぐに逸らされた。



ズキンッ───


なに……?

あたしに気まずいこと?





2日たっても3日たっても、この不可解な光景は変わらなかった。


広瀬さんはぴったり耀くんの隣にくっついて、

そこが指定席とでもいうように、張り付いている。



クラスのみんなは、



「まひろと耀太、ケンカでもしたの!?」



あたしと耀くんが会話しないのを不思議がり



「てかさ、あの子なんなの?」



怪訝そうに、広瀬さんを見る。


それは今までのあたしのポジション。


彼女じゃなかったけど、あたしが耀くんに一番近い女の子って思ってた。



けど。


今は、あたしの入る隙なんて1ミリだってない。


耀くんもあたしなんか忘れちゃったかのように、視界にも入れてくれない。


彼女でもないくせにお守りなんか渡して。

あんなことしたからこんなことになって。


嫌いになっちゃった……?





『まひ』




あたしに向けてくれる笑顔は、もう見れないの───……?


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