きみに、好きと言える日まで。



俺は夏の暑い日、親父から衝撃的な事実を聞いた。


それは俺の想像しているものとは全然違った。




ハイジャンが出来なくなるとか、そんな甘いもんじゃなくて………。





ショックで……


誰とも口がきけず


自暴自棄になった。



だからまひにも……。


あんな態度を取ったこと、後悔してる。





俺が自転車で跳ねてしまった相手は、広瀬紗衣さんと言った。


友人の家を訪ねようとたまたま歩いていた彼女を、俺は巻き添えにしてしまった。


腕の神経をやられ、普段の生活に支障はないものの、その腕は二度とまっすぐに伸びることはない。


手足にもまだ傷が残っているため

この暑さの中、長袖のブラウスに黒いストッキングを履いて隠している。

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