きみに、好きと言える日まで。
俺達……。
そう言った耀くんの言葉に、胸が締め付けられた。
あたしは突き放されてない。
耀くんの中に、まだあたしの存在が残っている。
この場所だけは、広瀬さんにも譲れない、あたしと耀くんの……。
───特別な場所。
そう、聞こえて……。
はっきり耀くんの顔が見えた。
こんな風に視線を合わせるのは久しぶりなのに、
吸い寄せられるように向けた視線は、躊躇うことなく耀くんの瞳だけを見つめていた。
どれだけ、こうやって正面から耀くんの顔が見たかったか……。
「……耀……くん……」
どれだけ、こうやって耀くんの名前を呼びたかったか……。
燃える山並みを背に、あたし達は向かいあったまま静かに時間を流す。
「……ごめん……なさい」
その沈黙を破るように口にした。
あたしの、罪を。