きみに、好きと言える日まで。
「あ、今なんて声かけようか必死で言葉探してるでしょ」
「…………」
それを見透かされているあたしは、もっと情けない。
「笑っちゃうよね」
凛ちゃんは空に向かって笑った。
……笑うわけないよ。
辛いはずなのに、笑顔を見せている凛ちゃんに胸が痛む。
でもその笑顔はどこかぎこちない。
……そういえば最近……。
凛ちゃんの笑顔がぎこちなかったことに、どうしてもっと早く気付かなかったんだろう……。
「……拓弥くんのこと、いつから好きだったの……?」
凛ちゃんの気持ちに全く気づかなかったあたしは、親友失格だ。
「高1の夏……」
「……ごめんね」
気づかなくて。
いつも自分のことばっかりだった。
凛ちゃんも苦しい恋をしていたなんて、知らなかったよ。
申し訳ない気持ちでいっぱいになる。