きみに、好きと言える日まで。


「もう受験に本腰入れないとヤバイじゃん。だからこの片想いにばいばいってことで言っちゃった」

「凛ちゃん……」



強いな。

いつだって凛ちゃんは。


そして、すごく素敵な女の子に見えた。



「バカみたいに陸上に夢中で。そして……笑っちゃうくらい美月に夢中で……そういうとこ全部含めて、拓弥のこと好きだったんだと思う」



ほら、やっぱり。

凛ちゃんはふたりの別れなんて、これっぽっちも望んでない。



「ここであたしになびく様なことがあったら、あたしの方からフッてたね!」

「……!?」



凛ちゃんらしいと思った。

不謹慎だけどクスリと笑う。


そんなカッコイイ凛ちゃんが大好き。



「だからまひろも!」



突然凛ちゃんが顔をあげた。



「あた……し…?」



真剣な瞳が突き刺さり、戸惑う。

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