きみに、好きと言える日まで。
「ジュースっ腹で、食いモン入んねーつの!」
ごちそうが並んでるのに食えやしない。
「水太りは厄介だぞ。今の状態、あと1ヵ月半キープしとけぇぇ!」
顧問からはそんな声。
……どーしろっつーんだよ……。
俺は食えねーのかよ。
頭を抱えながら、誰の為のパーティーだ?なんて客観的に回りを見渡した。
みんないい顔して笑ってる。
今日の地区大会に出場したのは、俺と拓弥のふたり。
他の部員達は、県予選の時点で次々に敗退していった。
自分のことみたいに悔しがって、喜んで。
こんな高校の草陸上部で、毎日一緒に汗水流してきた頑張り屋なヤツら。
努力しても結果を出せなかったヤツも、あと一歩で県大会まで手が届かなかったヤツも。
みんなみんな、陸上を愛していた同志。