きみに、好きと言える日まで。


さっき跳んだのは、確かにあの日の彼だった。


見間違えるわけない。


1年間、色あせずに追い続けた"影"だから。



全く振動を起こさなかったバーに、誇らしげに触れる。

その向こうで、仲間たちが拍手を送る。

片手をあげてそれに応える、彼。



───耀くん……。




ほんとに……?



ずっと想い

追い

求め続けてた影は


耀くんだったの………?




「まひろっ!?アンタどうしたのっ!!」



あたし。

同じ人に2度も恋してたの……。



「……嘘、みたい……」



静かに涙が頬を伝った。





耀くんは


出会うべき人で


あたしは


耀くんに恋する運命だったんだね。

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