きみに、好きと言える日まで。


この状況であたしだけポツンと残るわけにもいかなくて、おずおずとその輪に近づいていく。



「おーっ!紺野!来てくれたんだ!」

「あったり前でしょ!?友達だもんっ」



……友達。


そう会話する凛ちゃんと拓弥くんの間に、"恋"というピュアな想いがあったなんて誰が想像するかな。


お互い気まずくなることもなかったのは、

拓弥くんの優しさで、凛ちゃんの強さなんだと思った。


後悔のない告白。


凛ちゃんが出した答えは、やっぱり間違いじゃなかった。



「おっ!羽鳥も来てくれたんだ!」

「ああ……うん」



自然とあたしを入れてくれるために輪が広がり、ぎこちなく一歩前へ出た。




多分、見てる。

視線を、感じる。



だから顔を上げられない。


あの時の言葉で、来たと思ってる……?

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