きみに、好きと言える日まで。
……夢かと思った。
こんな時に、どうして?
鳴っている携帯を呆然と見つめていると
「えッ!?耀太!?マジッ!?」
隣から覗きこんできた凛ちゃんが大声をあげて
「早く出ないと!切れちゃうよッ!!」
あたしの手首をつかんだ。
ピッ。
その動作に驚いて押した通話ボタン。
1秒……2秒……3秒……
通話時間が画面に表示されていく。
あたしと耀くんを繋ぐカウント。
今さら後戻りできない。
震える呼吸を繰り返しながら、ゆっくり携帯を耳につけた。
『……もしもし』
「…………」
『もしもし……まひ……?』