きみに、好きと言える日まで。


今日も定刻にホームに滑り込んできた電車に飛び乗って、いつも通りの時間に学校へついた。


ジャージに着替えて、グラウンドへ飛び出す。


もう耀くんはアップを終えて、バーの準備をしていた。



テニスコートからこっそり眺める至福の時間。



バーを見定める瞳。

軽々とそれを超えてみせる、しなやかな体の曲線。



今日も耀くんは。

朝から、眩しいよ……。




「アンタ達ってさ、つまりは両想いってことだよね?」

「えっ!?そんなわけっ……」

「あるー。あるあるあるー」



朝練を終えて教室へ戻ると、凛ちゃんにいつもの調子で冷やかされた。


ハイジャンの彼が耀くんだと分かってから、凛ちゃんの冷やかしは度をあげた。


あたしも分かり易いと思う。

週に2日しか出ていなかった朝練も、4日しっかり出るようになったし。

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