きみに、好きと言える日まで。
美月ちゃんていうのは、拓弥くんの自慢の彼女で、同じテニス部の子。
テニスも部内で一番上手だし、テキパキとしていて、同級生とは思えないくらいしっかり者なんだ。
「おっとっと。今の訂正。美月に言うなよ!溜めてたビデオ見てただけ!」
「やだ。どっちにしたって卑猥じゃない」
「ちげーよ。陸上のビデオだって!」
「言っちゃおー」
「カンベンしてくれよおお……」
拓弥くんは、美月ちゃんにベタ惚れ。
中学生の時に、がむしゃらに押して押して射止めたみたい。
陸上の推薦を蹴ってまで、美月ちゃんと同じ高校に入って。
拓弥くんが美月ちゃんを追いかけているようなところがあって、男女逆転みたいな感じで可愛いんだ。
お手本にしたいくらい、いい雰囲気で理想のカップル。
あたしも、いつかそんな風になれたらいいな……。