きみに、好きと言える日まで。
初恋
【耀太】
高校生にもなって、初恋がまだなんて言ったら笑われるだろう。
『今日彼女が家に来んだよ~』
『マジか!』
『お前もついにっ!』
小学生の頃はゲームの話。
中学生の頃は音楽の話。
そして今、周りはそんな会話へ変わって行った。
奴らは言う。
『耀太も女くらい作れば?もうちっと健全な男になれよ!』
……スポーツやってるし、帰宅部のお前らよりは健全だと思うけど?
初恋……。
ないといったらウソになる。
遠い昔に、幼稚園の先生が好きだったとかそんなレベルだけど。
ハイジャンにばっか執着しすぎて、人を好きになる術を学びそびれたのかもしれない。
『───好きですっ。付き合って下さい』
嬉しかった。
告白されて、中学の時に出来たはじめての彼女。
でも、何をどうしていいのか分からず、2週間で自然消滅した。