きみに、好きと言える日まで。
そんなにジッと見つめて、なにやってんだよ。
部員の彼女か?
大して気にも留めてなかったくせに。
『耀太ぁー、またどこ見てんだよ』
『どこも見てねぇし』
『嘘つけ!テニスコートの方を……あっ、おいまさか!!』
テニス部に彼女がいる拓弥。
『はあ?ちげーし!』
何かを勘違いして騒ぎ立てる拓弥に、呆れて溜息をつく日々……
それでも、
俺は知らず知らずのうちに目で追うようになっていた。
知らない間に、気になっていたんだと思う。
その女の子のことが……。
この感情をどうしたらいいか分からなかった。
目に映ると胸の奥が張り裂けそうに、ギュっと痛むんだ。
初めての、感情。
テニスコートに彼女がいない日は、調子も出なくて早く部活の時間が終わればいいなんて思ったりもした。
部活命の俺が
どうかしてる……。