きみに、好きと言える日まで。
デート
「まひ」
放課後。
部活を終えて帰ろうとしたら、耀くんに呼び止められた。
「この間のお礼。なんか考えた?」
「……お礼?」
「ほら、課題見せてくれただろ?」
……あ。
そんなの、あの場の口約束かと思っていたのに。
「ううん……なにも……」
首を振る。
"デート"
なんて言えっこないし。
……そんなのそもそも無理だし、お礼なんていいよって言おうとした時。
「よし。じゃあ、今日ちょっと付き合って?」
……うそっ……!
「あー、なんか用ある?」
誘われたことに驚いてすぐに返事できないでいると、耀くんが少し残念そうな顔をした。