きみに、好きと言える日まで。


キ―――――ィッ!!!


少し錆ついたブレーキ音が響く。



……止まっ……た……?


どうやら、目的地へ着いたみたい。


耀くんの背中に頬をつけていたあたしは

そっと目を開いた。



「いつまでそうしているつもり?」

「えっ……」

「俺的には嬉しいけど?」



顔、まだくっつけたままだったんだ。



「わわっ、ごめっ……」

「ふふ」



ニヤッと笑った耀くんの顔が、真っ赤に染まってた。



「まひ、顔真っ赤」

「えっ……」



なのに、あたしの顔が赤いことを指摘されて



「それを言うなら耀くんだっ……」

「まひに見せたいものがある」



言い返そうと思ったあたしを、そんなドキドキするような言葉で遮った。



「……なに?」

「目、瞑って」

「目を?」

「いいから」



そう言う耀くんの顔は、やっぱり真っ赤で。



「…………」



不思議に思いながらも、あたしは素直に目を閉じた。


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