きみに、好きと言える日まで。


親はいないのかなと、辺りを見渡すけどそれっぽい人はいない。


グラウンドから出してあげた方がいいよね?


あたしはコートを出て、女の子に近寄った。


その矢先。



「危ねーーっ!!」



えっ……!?


真正面から、野球のボールが放物線を描いて飛んできたのだ。



考えてる間もなかった。


ラケットを放りなげ、女の子の所へ駆け寄る。



バンッ!



「いったぁ……」



ボールは見事に命中した。


……あたしの右肩に。



女の子は、あたしに守られて間一髪。



「大丈夫かっ!?」



野球部員が駆け寄ってくる。


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