きみに、好きと言える日まで。
「あ、はい……」
ほんとはすっごく痛いですけど。
女の子は無事だったし、痛いのを我慢して言ったのに。
「君の妹?危ないからこんなとこに連れてくんな。早く外へ連れ出しとけよ!」
怒鳴って言うと、部員の輪の中へ戻って行った。
……っ!?
なんなのよ!
あなたがノーコンなのが悪いんでしょ!
文句の一つも言いたかったのに、ジャージの色から先輩ってことが分かって言えなかった。
「ごめんなさい」
腹立たしくその先輩を見ていると、あたしの腕に守られていた女の子が、ふいに謝った。
「え?」
「あたしのせいでお姉ちゃん、いたいいたいになっちゃたし、おこられちゃった」
ピンクのリボンをつけたおさげ姿の女の子が、今にも泣きそうな目をしていた。
「ごめんね、怖かったね。もう大丈夫だよ」