きみに、好きと言える日まで。
「イッテ!」
「耀太が裏庭に消えてくって情報を聞きつけて来てみればぁー!」
「なに言ってんだよ!今日俺は3者面談。ちゃんと部長の許可貰ってるから!」
耀くんは、思いっきり慌てた様子で身構えた。
「ふぅん」
先輩は聞く耳もたずって感じに、視線をあたしへ。
背筋がピンと伸びた。
顔だけは知っている人だったから。
陸上部のマネージャーさん。
いつもせわしなく走っていて、ある意味すごく目立っていてインパクトのある先輩。
「こんにちはー」
明るく声を掛けられる。
「こ、こんにちは……」
耀くんがビクついてるから相当怖い先輩なのかと、あたしもおどおどしながら挨拶を返した。
「あたし、陸部のマネやってるの。板橋千夏(イタバシチナツ」
「は、羽鳥まひろと言います。耀…八神くんと同じクラスでっ…」
「八神くんなんて顔してないでしょ。耀太でいいわよ」