唯一の愛をキミに【完】
彼女と気付いた恋心
軽井沢旅行が終わり、またいつもの日常が戻ってくる。


「哲くん、この問題わっかんないよ!」


「雅也。参考書、ちゃんと読んだのか?これはこの方式じゃなくてこっちの…」


近所の家に住む男子中学生の家庭教師のアルバイト。


母親同士が仲が良く不定期に頼まれて俺の都合がつけばたまにこうやって教えに来ている。


「はぁ…終わったぁ!身体ガッチガチ!勉強なんてするもんじゃないね!」


「アホ。若いうちからいろいろ吸収していった方がいいだろ」


「若いうちって、哲くんだって若いじゃん。それより哲くん!勉強は勉強でもこっちの勉強教えてほしいんだけど!」


そういって雅也は1冊のエロ本を棚の奥から出してきた。


このマセガキが…。


「最近イイ感じの女の子ができてさ、俺もそろそろこういう知識?テク?必要かなって!」


「んなの、兄貴に聞けばいいだろ」


雅也の兄貴の隆太は俺よりひとつ下で、隆太が大学進学で実家を離れるまではよく遊んでいた。
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