唯一の愛をキミに【完】
「俺、彼氏いる相手でも全然気にしないよ?奪っちゃうから」


「…大した自信だな。もう一度言う。唯に近づくな」


さすが現役のモデル。


本城は女がみんな自分を好きになるものだと信じて疑わないみたいだ。


「今日は彼氏のあんたにも宣告に来ただけだから。じゃあな、唯。また来るよ」


本城は既に勝利を手にしたかのような自信満々な顔をしてその場を去っていった。


今ここで唯に想いを告げれば全て上手くいくんじゃないかと思う。


でもこんな後出しのような感じで告白なんてしたくない。


唯に想いを告げるのは本城のことが解決したあとだ。


それから、俺は本城を警戒していたがあの日以降ヤツが俺の前に現れることはなかった。


だから安心しきっていたんだ。


唯からあのとんでもない話しを聞くまでは…。
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