唯一の愛をキミに【完】
レオが起きたことによってさきほどの会話が途切れる。
再び駅に戻ると本城が俺たちを待っていた。
「お姉ちゃん、お兄ちゃん。ありがとうございました!また遊んでね!」
「うん。また遊ぼうね」
唯はかがみこんで、約束とレオと指切りをした。
「唯、そいつと別れたら俺に報告しろよ?いつでも迎えにいくから」
「…勝手なこと言うなよ。唯、帰るぞ」
相変わらず唯を口説く本城にムカつきながら、さよなら、の代わりにレオの頭をクシャリと撫でて歩き出す。
唯が小走りで俺のあとを追ってきた足音が聞こえたが、スピードを弱めることはできなかった。
「上原くん、さっきのことだけど」
「さっきって?」
「ほら、何か言いかけてたでしょ?わたしが強くなってって。その後、何を言おうとしてたの?」
唯が尋ねてきたけれど、
「…忘れた。大した話じゃないから、唯は気にしないでいいよ」
「…そっか」
それを口に出すと本当になりそうで怖い。
ーーー俺が知らない間に唯は強くなって、きっと…
俺を必要としなくなるのかなーーー
再び駅に戻ると本城が俺たちを待っていた。
「お姉ちゃん、お兄ちゃん。ありがとうございました!また遊んでね!」
「うん。また遊ぼうね」
唯はかがみこんで、約束とレオと指切りをした。
「唯、そいつと別れたら俺に報告しろよ?いつでも迎えにいくから」
「…勝手なこと言うなよ。唯、帰るぞ」
相変わらず唯を口説く本城にムカつきながら、さよなら、の代わりにレオの頭をクシャリと撫でて歩き出す。
唯が小走りで俺のあとを追ってきた足音が聞こえたが、スピードを弱めることはできなかった。
「上原くん、さっきのことだけど」
「さっきって?」
「ほら、何か言いかけてたでしょ?わたしが強くなってって。その後、何を言おうとしてたの?」
唯が尋ねてきたけれど、
「…忘れた。大した話じゃないから、唯は気にしないでいいよ」
「…そっか」
それを口に出すと本当になりそうで怖い。
ーーー俺が知らない間に唯は強くなって、きっと…
俺を必要としなくなるのかなーーー