唯一の愛をキミに【完】
「ごめんね、待った?」


唯の手を握ると軽井沢で唯に買ったブレスレットを付けていて、やっぱり唯に似合っていて可愛かった。


俺からしたらブレスレットよりもブレスレットをしている唯が可愛いのだけれども。


「いや、俺も今来たとこ。唯、今日も可愛いね」


そう言うと唯は顔を赤くしながら何か言いたそうに口をパクパクとさせる。


「ハハッ、唯、顔赤くしてパクパクして金魚みたい。可愛い」


「金魚?褒められてる感じしない」


「そう?可愛いじゃん、金魚。水槽に入れてずっと閉じ込めておきたい」


誰の目にも触れさせないで、ずっと俺の近くいてほしい。


「もう!冗談ばっかり!!」


唯が頬を膨らませるからそれがまた可愛くて、更に笑いが溢れる。


ランチはよく行くインドカレーのお店に行ったり、ガイドブックにも掲載される植物園に行ったりボーリングをしたり、


一通り遊んだ俺たちは今日のメインの場所である喜一叔父さんの店にやってきた。


立派な門構えのその店を顔を見上げてボー然としている唯。


まぁたかが学生の俺もこんな高級店、身内が経営していなければ来ることもないだろうな。
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