唯一の愛をキミに【完】
それでも由香里以上のヤツなんている訳なくて、適当に遊んで付き合って別れての繰り返し。


「もう…そんなんでいいの?そんなことばっかりやってたら哲が幸せになれないよ?」


律の爺さんが経営している駅前の喫茶店。


そこでひとり、律の淹れてくれたコーヒーを飲みながら律からのお小言を受ける。


仲間内の律にだけは何故か俺の由香里への気持ちがバレていて、特定の彼女を見つけずにフラフラとしている俺にたまに喝を入れてくる。


「煩い。それに俺、大学入ってからはまだ彼女作ってないし」


「でももう既に何人かの女の子とは遊んでるんでしょ?」


律の言葉にギクリとすると律は「ほら、みなさい」と言わんばかりの顔をしながらニヤリと笑う。


「証拠はバッチリ、大志と仁奈から聞いてるんだからね」


くそっ、あいつら余計なことばかり律に伝えやがって。
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