悲しみの舞華(まいはな)


「僕?僕は『光華』だよ〜」



「こうか?変な名前」



「もしかして勘違いしてる?僕の名前は『光華』じゃないからね?『光華』は世界No.1の暴走族だよ!」



「な、なんでそんな人が私に何の用なのよ!」


「『光華』に来てくれる?」


「えっ…ていうか、あんたの名前はなんて言うの」


「名前は都之山未来だよ」


「都之山…」


「ダメ。未来って呼んで」


「え…。み、未来?」


「うん!」



私はそこでドアを開けた。



未来はニッコリと笑っていて、その笑顔は、光のように眩しかった。


他の人なら暖かい気持ちになるだろう。


でも、私にはその眩しいほどの光が毒でしかなかった…


< 24 / 94 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop