悲しみの舞華(まいはな)
どうしたんだろ?
みんなジッと見て。
そういえば…
ここって誰が総長?
「ねぇ、ここって湊か守琉が総長?」
「「え?」」
「違うよ〜!僕だよ総長!」
「え?未来が?」
「うん」
「そんなわけないでしょ〜」
「本当だよー!」
ぷーっと頬を膨らませていう未来が信じられなくて、みんなに問いかけてみた。
「マジで?」
すると、全員頷いた。
「嘘ー!?」
「副総長は!?」
「俺だぜ!」
「湊?普通反対でしょ」
「これでも僕、強いよ?」
「そうだよ。未来は『ライオン』って
呼ばれてるくらいだからね」
「すごいね!未来!」
「うん、ありがとう!!でも、僕より『黒蝶』とか『滅鬼』のほうが強いんじゃない?」
「そうかもね。さすがの未来でもね」
「そうなんだ…」
「あっ、クーちゃんは知らないよね。『黒蝶』っていうのはね、元世界No.2だった『不死蝶の総長の事だよ。
なんでも、蝶のように綺麗だけど戦ってる時、笑ってるから残酷の意味を色で表して黒。それで『黒蝶』っていう通り名らしいよ。
それで「『滅鬼』っていうのはですね!」なぎ〜」
未来が『滅鬼』について説明しようとした時、凪が遮った。
「す、すいません。『滅鬼』の事になるとつい興奮してしまって…」
「いいよ、続けて?」
「クーちゃんまで!」
「それで、『滅鬼』は『黒蝶』と同じくらい強いんですけど『黒蝶』と違って一匹狼なんです。
『滅鬼』はいつも十字架のネックレスの真ん中にルビーが付いているものをいつもつけているんです。
そして!『滅鬼』のすごい所は1人で族を潰しに行っても絶対勝つところなんです!
鬼のように強く、近づいたものを滅ぼす。それでついた通り名が『滅鬼』なんですよ!」