悲しみの舞華(まいはな)
「あ!一番後ろの席には座るなよ」
一番後ろの席…?
あっ、私の席か。
私達は
魅 未 ←一番前
凪 守
という風に座った。
私が自分の席となった場所に座ると、「いいなぁ〜、未来君と拓人君に挟まれてる〜」と女子達が騒いでいた。
拓人の隣とか…はぁ…そんなに替わってほしいなら、喜んで私は替わるけどな…
ホームルームが終わると、拓人達が話しかけてきた。
「魅華さん。手、大丈夫ですか?」
「え?は、はい」
「そういえば、クゥちゃん
元気にしてますか?」
「……寝てますよ」
「そうですか、もし良かったらクゥちゃんを倉庫に連れてきてもらってもいいですか?」
「…すいません」
私は教室をとびだして、
屋上に向かった。
「ふっ…うっ…うっうっ…」
出てきた涙が止まらない。
私は、そんなに強くないんだよ…。