悲しみの舞華(まいはな)
不死蝶
朝のホームルームが始まる前、未来が私に言ってきた。
「クーちゃん、サ〜ボろ」
「はいはい」
私と未来は屋上ではなく、誰も近寄らない空き教室に向かった。
屋上に向かうと、『龍道』と鉢合わせになるので、今ではその空き教室が縄張りのようなものだ。
「クーちゃん、膝枕して〜」
「はいは…え!?」
「ダメ?」
「ダメ!」
「なんで?」
「いや、だって…その、ね?」
頬に熱が集まるのが分かる。
「あんまり可愛い所見せないでよ。この教室に2人っきりなんだよ?」
「な、何言ってんの…」
未来が立ってこっちに
せまってきた。