悲しみの舞華(まいはな)
雨里side
今私の目の前にいるのは、本当に来魅華なのかと誰かに訊きたいほど、別人に見えた。
昔会った時はとにかく荒れていた。瞳にも光はなくて、今の来魅華とは全然違った。
「あんた…何なの、さっきから。ウザい、はやくうせてくんない?」
「貴女、名前は何?」
「なんであんた何かに言わなきゃいけないわけ?意味分かんない」
来魅華の殺気はさすがに
倒れそうなほど強いものだった。
「貴女、『黒蝶』よねっ。私の仲間にならない?まだ、名前も決めてないけど…」
「…なんで私を誘うの?」
「光をあげたいから」
「他人なのに?」
「私、貴女を救いたい」
「あんたは、私をずっと仲間だと思ってくれる?私を1人にしない?」
「うん!一緒に生きようよ!それから、沢山仲間つくってさ!」