悲しみの舞華(まいはな)
来魅華side
雨里がずっとこっちを見ていた。しかも、頬を緩ませて。
「どうしたの?なんかずっとニタニタしてこっちを見てるけど」
「え!ニタニタしてた!?」
「うん」
「理由は内緒!」
「え〜」
「そ、それより『王子』は?」
「凪?凪は〜あのアイドル顔の
人だよ!」
未来が説明してくれた。
「かっこいい…」
ん?どうしたんだろ…固まってる〜。
「お〜い、大丈夫か–––?」
「あれ?その人たちは誰ですか?」
凪が私に訊いてきた。
「この2人?2人は私の仲間だよ!」
「仲間?」
「あ!わ、私は『不死蝶』の
咲河雨里でふ!」
最後噛んでる(笑)
「『不死蝶』!?なんでクミと!?
それにクミのその格好は…?」
あ、今気づいたんだ。
「私は『不死蝶』の総長だった『黒蝶』だよ。ごめんね、大切な事を言ってなくて。あと、『滅鬼』でもある」
私が言い終わった後、雨里と雷樹と未来以外の全員が「えーーー!!?」と叫んでいた。
「クミ!サインをいただけますか!?」
「え…なんで?」
「なんとなくです」