花盗人も罪になる
「しーちゃんだから安心して甘えられるんだよ?」

「うん……知ってる。そういういっくんだから好き」

「俺もしーちゃんが大好き」


抱きしめ合って、何度も何度も優しいキスをした。

明日からほんのしばらく離れている間もお互いの体温や感触を忘れないように、時間をかけて愛情を込めて触れ合った。

紫恵の体の奥をいっぱいに満たして突き上げながら、逸樹は紫恵の唇を塞ぎ舌を絡めた激しいキスをした。

それはまるで紫恵の心と体すべてに逸樹の存在も愛情も何もかも刻み付けているようだった。



すべてが終わると逸樹は心地よい余韻の中で紫恵を包み込むように優しく抱きしめて囁いた。

「俺がこうしたいのは、これからもずっとしーちゃんだけだよ」

改めて逸樹に愛されていることを全身で感じた紫恵は逸樹の腕の中で安心して眠りについた。

眠りの淵で、逸樹の愛情をずっと独り占めできるのなら、このまま夫婦二人きりでいるのもいいかもしれないと紫恵は思った。




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