初めての相手は無愛想上司
初めての感情に
頭も身体もついていかない
ここ数日、ずっとだから
もう思考回路がパンクしたんだろう
「桜庭」
小山課長の声が…
私の身体を更に暑くされた
『…っ、…暑い…んです』
よくわからない感情に
わからなくなっていた私が
ようやく言えた言葉
小山課長は一瞬目を見開いたように
見えたが、すぐ目を細めてくれた
男らしいゴツゴツした手が
私の頬に触れた
「言え」
全部受け止めてやる、
そう言った小山課長は
私のおでこにキスを落とした
外はもう明るくなり始めていて
スズメの鳴き声も聞こえる
『…私、…どうしたら…いいんです、か』
口に出せば
涙がポロポロ出てきて
ちゃんと伝わったか、わからない
頭のぐちゃぐちゃを
口に出すど、小山課長は
相槌を打って最後まで聞いてくれた