初めての相手は無愛想上司
寒い、
意識がハッキリしていく
目を開ければ見慣れた天井
寒いのは
胸までしか掛けられていない布団のせい
ベットには私一人
なぜ、小山課長がいないのか…
もしかして夢を見ていたのではないかと
自分の頬をつねる
痛いし…
夢ではないことは証明された
夢では、ということを確実にさせたのは
私が真っ裸って事だ
そして、下腹部の違和感
痛いわけではないが、
出来れば動きたくない
それでも、小山課長を探したいと
床に脱ぎ捨ててある下着とシャツを着る
歩くのも、なんだか変だと
思いながらリビングへ行くが
小山課長の姿はなく
いつかみたいに
ダイニングテーブルの上には
ラップがかかった料理とメモが置かれていた
【夕方には戻る。出掛けるのはそれから】
確か、蔵田課長にまた明日、と言っていたから、それだろう
時計を見れば14時を指そうとしていた