初めての相手は無愛想上司


「だからね、りっちゃんにカマをかけたんです!他の男に取られてもいいのか作戦ですよ!りっちゃんったらねー」


と、ノロケ話をし始める伊藤さん
押しに押された感じか、と
二人を見ていたら納得してしまう


押しに押され…て?
その言葉に何かが引っかかる
あれ?前にも
そんなことを聞いたような気がする…


どうした?と小山課長に聞かれるが
もう少しで何かを思い出せそうで
箸を置いて考え込む


「そういえば、この前親と車屋さんに行ったんです!そしたら、そこの営業さんが小山課長の事、知っていましたよ?」


会社とは違い
伊藤さんは怖がらず小山課長に話しかけていた



「あ?なんだ伊藤、外車買うのか?」


「いいえ、私じゃなく親が買うんです!憧れのアウディに乗るんですよ」


伊藤さんと小山課長の会話で
引っかかっていたものが取れた



アウディだ、
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