初めての相手は無愛想上司


もしかしたら
私に飽きるかもしれない
他の子を好きになるかもしれない


両想いになったからって安心はできない
こんなにも不安が纏わりつくものなんて思ってもみなかった


「一人で大丈夫か?」


『大丈夫ですよ。テレビがお友達になってくれます、小山課長は心配性ですね。』



一緒に暮らすことになってから
すぐに小山課長はテレビを購入した
何故今まで買っていなかったのか、と聞いたら必要ないとのこと


仕事から帰ってきて、自炊し
食事が終わればお風呂
寝る前に仕事を片付けたら寝る時間

テレビなんか見ている暇は無いんだ
そう言われたら納得してしまう


私のために買われた大画面のテレビ
買っていただいたのなら、使わなきゃ損だと思い小山課長がいない時間は
テレビがお友達な私だ
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