初めての相手は無愛想上司


いつもの朝
ご飯が炊けて、紅鮭を焼き
ワカメと豆腐の味噌汁
必需品の納豆と、厚焼き玉子


朝は時間がないから
毎朝同じものでいい、

そう言ってくれたが
そういうわけにはいかない


「おはよう」


『おはようございます』


既にワイシャツにスラックス
仕事に行けます、というスタイル
テーブルに料理を並べ
ご飯、味噌汁とテーブルに置く


いただきます、と二人で食べ始める
いつもと変わらない
けど、やはり食が進まない


「どうした?」


『…いえ、大丈夫です』


「顔色が良くないな」


『…大丈夫ですから』


そう言いながら箸を置く
ごちそうさまでした、と小さく呟く



「やはり体調が良くないんじゃないか?病院へ行った方がいい」


わかりました、と言いながら
席を立った
小山課長と顔を合わすのが辛い
< 173 / 222 >

この作品をシェア

pagetop