初めての相手は無愛想上司



こんなの間違っている
それも今日までだ



「…おはよう」


『…お、おはようございます。朝食、出来ていますので、座ってください』



久しぶりに交わした言葉
けど、言葉は続かない
黙々と食事を終え、コーヒーを口にする
時刻は9時半
今日はどうするんだろう、
このまま話をするのだろうかと
カップを口に当てながら
チラッと小山課長を見る


んっ!


目が合った…
まさか見ていたなんて思いもよらず
けど、目をそらすことが出来ずにいた


「小夜の誤解を解きたい」


『……誤解、ですか…』


あれを誤解というのだろうか
それでも私には聞く権利がある
そう思って姿勢を正し
カップをテーブルに置いた…が、


「行くぞ」


立ち上がる小山課長
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