初めての相手は無愛想上司


おばさんの家から出て30分
車を走らせると、小さな街に出た
温泉や旅館はなく
駅前にあるビジネスホテルに泊まる

数少ないダブルの部屋
私達はシャワーを浴びる事なく
久しぶりに抱き合った


『…しあわ、せ…です』


「ああ。これからもっと幸せにする」



何度も互いの名前を呼び合い
愛していると伝え
これでもか、というくらい
身体に愛を教え込まれた


これが心地いい
久しぶりに、眠りにつく事ができた
朝、目がさめると
私を抱きしめたまま、
スヤスヤ寝ている小山課長


幸せだ、本当に…
寝ている小山課長にキスを落とし
また小山課長の胸に顔を埋める

まだ眠ってたい
小山課長の腕の中は温かい
もう疑わない、
もう大丈夫だと、思えた
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