初めての相手は無愛想上司


ベット脇に座り
私へと腕を伸ばしときた

何をされるかわからず
反射的に目を瞑ってしまう


「まだ、熱いな」


小山課長の手は私の額に当てられた
どうやら私は熱があるらしい
私、体調悪かったかな?
自覚がない分、上の空だ



「飯、作ったが食べられるか?」



小さな一人用の土鍋の蓋を開けると
ふんわり湯気が立ち上る


お椀によそう姿
想像つかないが、実際目の前で見ると
意外にしっくりきてしまった



『…はい、あの、』


話をしようとすれば
はい、とお椀を渡されてしまう
お椀の中は
色取り取りの雑炊
卵の黄色がキラキラしている



美味しそう、
そう思ったら
お腹が空いてきた

ぐぅー、とお腹が鳴る



は、は、恥ずかしいっ!
クスッと笑われたが
頭をポンポンと叩かれ
喰ったら話す、と寝室から出て行った
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