ひとりかくれんぼ~ここから始まった悪夢
聞いただけでも怖いのに、それをやる!?
「え!でも、怖そうだし、あたし嫌だな。」
音葉の言葉に、咲梨はビックリ。
「お、音葉、ゴメン、あたしも、咲梨と同じでやりたくないな。」
だって、霊に直接会いに行くようなものでしょ!?
日常でも会いたくないのに、自分から会いに行くなんて、無理だ。
ぜーーーーーったいに、無理!
「う~ん。そろそろお昼休みも終わっちゃうし、また考えようか。放課後に。」
考える!?
なにを!?
しかも、また放課後に話し合うの!?
チラッと咲梨に視線を向けると、彼女は苦笑していた。
そりゃあ、そんなこと言われたら、ね。
「ほらーー!二人とも教室に戻るよー!」
笑顔で手を振っている杏奈達。
「は、はーい!」
「じゃあ、行きますか。」
「う、うん。」
あたしたちは、互いの心に不安と恐怖を刻み込みながら足を進めた。