ひとりかくれんぼ~ここから始まった悪夢

揺れ動く、気持ち



「ああぁ~。」

今は3時過ぎ。

もう少しで、あの二人にまた聞かれるのか。

「はぁ~。」

時間なんて、止まっちゃえばいいのに!!

けど、ずっと授業受け続けるのも嫌だな。





「じゃあ、今日はここまで。」

先生の一言で終わる授業。


あー。終わっちゃった。

いつもは早く終わってほしい授業が今はこんなにも終わってほしくない。


「い!おい」

「は、はい!!!!」


急に声をかけられ、肩が跳ね上がった。


声の主は誰かと、顔を上げてみると一瞬で高鳴るあたしの鼓動。


「い、樹(いつき)」

樹はあたしの幼馴染であり、あたしの想い人。


樹は優しい上にかっこいいから、女子にもモテる。


あたしも、樹が告られている所を何度か見たことがある。


「ど、どうしたの?」

「いや、久しぶりに帰ってやろうかと思って。」

「と、言いますと?」

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