嘘ツキナ、恋ヲスル
ゴンッ―
「いって〜!」
「いった〜い!」
鳴海のアゴに、私のおでこが直撃…。
「お前…っバカだろ!」
あ。
「ごめん。…って鳴海が悪いんでしょ!?」
鳴海の顔が少し歪んだ。そりゃ痛いんだから当たり前だけど、サッカーの練習中に骨折っても平然としてた鳴海がだよ?
ポーカーフェイスが少し崩れて私は嬉しかった。
嬉しい?いやいや、ヒドイ事されたんだった!
「あのねぇ…!」
「二人共大丈夫〜?すっごい音したけど…。」
怒ろうと思ったら、陽菜達が教室から出てきた。
「陽菜聞いて!鳴海ってばね〜!」
―――――――――
「鳴海ひど〜い!何でそんな事したの?理由を言え〜ッ!」
事情を話すと陽菜が鳴海を問いただしてくれた。
「昂君と付き合っても葉月には無理だよ。それだけ。」
の一点張り。
昂君は電話に出てくれないし…も〜…!
でもちょっとだけホッとしたかも。昂君二人っきりなんてどうしたらいいか分かんないし。