嘘ツキナ、恋ヲスル


土曜日。陽菜の家にお泊まりしに行く事になった。



もちろんデートの相談をしに。



「そっか…はづって中学の時付き合ってた人野球部で毎日練習だもん、デートなんてしてなかったね〜。」


陽菜はいっつもデートしてたなぁ。


「あれ?卒業近くまで付き合ってた人は?」



「いつも陽菜達がデートにくっついて来てたでしょ〜!あんなのデートにならないし!」



「あ〜ごめんごめん♪だってはづ奥手だから心配で。えへ。」


えへぢゃないよ〜!


「で、どぉしたらいい?」



陽菜はごろんとベッドに寝転ぶと、ぬいぐるみを抱き抱えて呟き出した。



「ん〜…デートの内容は昂君が考えるとして……とりあえず相手に身を任せればいいよ!うん!」



「え〜?それだけ?も〜もっと何かさぁ…あ。もぉ発売したんだ。」


本棚の前にうつむせに寝転がった私の目線にちょうど雑誌が目に入った。



手に取って表紙をめくると…



「だめ〜!」



陽菜がベッドから飛び起きて飛び付いて来たけどもぉ遅い。


ファッション雑誌の表紙なのに、中身は丸々サッカー雑誌。

どーいう事?



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