嘘ツキナ、恋ヲスル
「は?ぢゃぁなんだよ?」
「………」
黙り込む昂君。
もう何でもいいよ。
ダシに使われた私には今、何を聞いても大丈夫って自信があった。
「なんだよ…もう行くぞ葉月!」
今度こそ鳴海が私の腕を掴んで教室の出口に向かう。
昂君…
「…き…なんだ。」
「あ?」
「鳴海が好きなんだ!!」
は…い…?
真っ赤な顔の昂君を見て、冗談ではない事を私は悟った。
「鳴海はカッコイイし、努力家だし、でもクールで…人間としてぢゃなくて、好きなんだ…っ。」
鳴海がフリーズしてる。
「鳴海は女なんて飽きたらすぐポイだろ?なのに葉月ちゃんだけは違った。いつも一緒に居てやさしくしてた。鳴海が葉月ちゃんを見る目が悔しくて…羨ましくてっ…。俺が葉月ちゃんと付き合えば諦めるかなって…」
せきを切った様に昂君が話しまくる。
私は以外な展開にポカンとしてしまった。