嘘ツキナ、恋ヲスル



「は?ぢゃぁなんだよ?」



「………」


黙り込む昂君。




もう何でもいいよ。


ダシに使われた私には今、何を聞いても大丈夫って自信があった。



「なんだよ…もう行くぞ葉月!」


今度こそ鳴海が私の腕を掴んで教室の出口に向かう。


昂君…









「…き…なんだ。」



「あ?」


「鳴海が好きなんだ!!」




は…い…?



真っ赤な顔の昂君を見て、冗談ではない事を私は悟った。


「鳴海はカッコイイし、努力家だし、でもクールで…人間としてぢゃなくて、好きなんだ…っ。」


鳴海がフリーズしてる。



「鳴海は女なんて飽きたらすぐポイだろ?なのに葉月ちゃんだけは違った。いつも一緒に居てやさしくしてた。鳴海が葉月ちゃんを見る目が悔しくて…羨ましくてっ…。俺が葉月ちゃんと付き合えば諦めるかなって…」



せきを切った様に昂君が話しまくる。







私は以外な展開にポカンとしてしまった。





< 39 / 66 >

この作品をシェア

pagetop