嘘ツキナ、恋ヲスル
「ありがとうな鳴海。俺、最低な事したのに…。これからは…いい仲間でいてくれないかな?」
鳴海はやっぱり無表情で言った。
「そうしてくれたら助かります。」
「お前のその無表情には参るよ…。」
切なそうに昂君が笑う。
その後に昂君は何度も私に謝るから、逆に申し訳なくなった。
私も昂君を"好き"とは違う目で見てたんだから。
「私も…友達になってもいいですか?」
考えに考えて出た言葉を、昂君は嬉しそうに受け入れてくれた。
俺、部活に戻らなきゃな。なんて昂君はさっさと教室を出て行って…
鳴海は…戻りずらいよね…
どうするんだろ?
チラッと鳴海を見上げる。
そういえば鳴海の手は私の腕を掴んだままだ。
昂君の告白が衝撃すぎて、鳴海の話を流してた。
"特別"
"葉月を傷つけたら許さない"
私は一人でついさっきの出来事を思い出してた。
何か言ってよ鳴海。