嘘ツキナ、恋ヲスル
夜に、着替えを持って駆け込んだ陽菜の部屋で、ひとしきり今日私の身に起こった事を話した。
自分の中にある、今まで吐き出せなかったすべてを話した。
初めて鳴海に触れられた事、今日鳴海の手が離れて行く時感じた気持ち。
しばらく黙っていた陽菜が私の隣に座った。
「ねえ…はづ、あの時の会話覚えてる〜?」
あの時?
という風に陽菜を見返すと、陽菜はフウッと息を吐いて話し始めた。
「まだうちらが仲良くなったばっかの時だよぉ…鳴海とはづと私が教室で携番交換しててさぁ…」
ああ、思い出したよ。
あれが始まりだったのかな…?