嘘ツキナ、恋ヲスル


次の火曜日の放課後はりっ君と陽菜がいなかった。


「あれ?二人は?」


「陸人が陽菜連れて帰ったよ。」


大地が気まずそうに答えた。



「そう…」



鳴海はいつも通り無口で、なぜかその重苦しい雰囲気に耐えられなくなった。



「ね、サッカー部って次の大会近いよね?3人共出るんだってね♪応援行くから頑張って!」



するといきなり大地が立ち上がった。


「おう!さんきゅうな♪俺今日は先に帰るわ。悪い。」



大地…やっぱり少し二人の事気にしてる?




「うん。また明日。」



大地が教室を出る。






は!



鳴海と二人きりぢゃん!




頑張れ私。



鳴海気持ちを伝えなきゃ。



"今さらかもしれないけど"



"鳴海の事…"











「あのっ、鳴海…あのね、」


カタンッー

鳴海が机から降りた。







何っ何?



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