嘘ツキナ、恋ヲスル
恋ヲスル。
通い慣れたはずの教室に行くのが、こんなにドキドキするのは
今全速力で走ってるからぢゃなくて、もちろん…
鳴海に会えるから。
好きって気持ちが通じ合ったから。
昨日夜通し陽菜と話したおかげて遅刻ギリギリだよ。
私は思い切り教室のドアを開けた。
「はぁっ…はぁっ。」
鳴海は…まだいない。
寝坊かな?
でも…鳴海は昼休みになっても来なかった。
風邪でも引いたかな?
『学校来ないの?何かあった?』
とりあえずメールをして保健室に向かう。
私は寝不足で倒れそうだった。
ガラッ―
「あれ?先生いないの?」
まぁいっか。ひとつベッドが空いてるから、寝ちゃおう。
なんて思いながらひとつのベッドに倒れ込む。
とたんに不安が込み上げてしまった。
「昨日の事は夢だったの?鳴海…」
ポケットから携帯を取り出して独り言をつぶやいた。
シャッ―
カーテンが開く音がして…
先生かな?
ヤバイ。勝手に…